転職面接で必ず聞かれる「転職理由」。この質問への回答が選考結果を大きく左右することも少なくありません。これ本当に大事です。
ネガティブな表現や前職の批判は避け、前向きな姿勢と成長意欲を示すことが重要です。
本記事では、面接官に好印象を与える転職理由の伝え方のポイント、状況別の具体的な例文をご紹介します。
あなたの強みや価値観を活かした、説得力のある転職理由を組み立てましょう!
転職理由の重要性と面接官が見るポイント

転職面接でよく聞かれる「なぜ転職を考えているのですか?」という質問。ドキッとしますよね。
でも安心してください。この質問は単なる定番質問ではなく、あなたの人柄やキャリアへの姿勢、そして新しい環境への意欲を知るための大切な機会なんです。
なぜ転職理由が選考結果に影響するのか
「転職理由なんて正直に答えればいいんじゃないの?」と思うかもしれませんね。実はそこに大きなポイントがあるんです。
面接官はあなたの回答から、思考のクセや価値観を見ています。
例えば、前の職場の不満ばかり話す人と、新しい環境での可能性を語る人では、どちらが一緒に働きたいと思いますか?圧倒的に後者ですよね。
私も失敗した転職活動の中に、ネガティブな言葉を散りばめてしまい、空気が一気に冷え込んだ経験があります。その時「あ、言い方が違ったな」と気づいたんです。

あの時の空気感、、きついです
転職理由からは、あなたのキャリアビジョンの明確さも伝わります。
「なんとなく転職」なのか、それとも「このスキルを身につけたいから」という明確な目標があるのか。当然、目標を持っている人のほうが、長く活躍してくれそうだと思われます。
面接官が転職理由から評価していること
面接官はあなたの転職理由から、実はこんなことを考えているんです。
「この人、うちでも長く働いてくれるかな?」という定着可能性。
転職を繰り返している場合は特に、説得力のある理由が必要です。
次に「何がこの人のやる気の源なんだろう?」というモチベーション源。
単に「給料アップ」だけが目的なら、もっと高い給料を提示する会社が現れたら、またすぐ辞めてしまうかも…と考えてしまいますよね。
そして「自分を客観的に見られているかな?」という自己認識度。
自分の強みや弱みを理解した上で、その会社を選んでいるかどうかが、入社後の活躍に大きく関わってくるんです。
好印象を与える転職理由の伝え方

どうすれば好印象を与える転職理由が伝えられるのでしょうか。コツさえつかめば、難しいことではありません。
避けるべき表現と推奨される言い回し
「前の会社、残業多くてさ…」「上司と合わなくて…」
こういった表現、ついつい言いたくなりますよね。でも、これらはNG表現なんです。
同じ内容でも、言い方を変えるだけで印象はガラリと変わります。
例)
①「残業が多かった」
→ ワークライフバランスを大切にしながら、自己成長できる環境を探していました。
②「上司と合わなくて」
→ 会社の上司はトップダウン型で、出した命令に有無を言わせずに従わせるタイプでした。しかし、理由もわからずに言われたことを続けることで、働く意欲が低下し、上司が変わる以前に比べて成績も落ち込んでしまい、このままではだめだと考え転職を決意したのです。
③「給料が安かった」
→ 自分のスキルと経験を適正に評価してもらえる環境で、もっと価値を提供していきたい。
と言い換えられます。大事なのは前向きな印象で通る言葉に変換することです。
PREP法を活用した効果的な構成方法
転職理由を伝える時には、PREP法という方法がとても役立ちます。
これは「結論→理由→具体例→結論の再提示」という流れで話す方法です。
例えば、「私はキャリアアップを図りたいと考え転職を決意しました」と結論から始めます。そして「前職では○○の経験を積み、一定の成果を上げることができましたが、さらに△△の分野での経験も積みたいと考えるようになりました」と理由を説明。
続いて「御社の◇◇プロジェクトであれば、私の経験を活かしながら新たなスキルも身につけられると思いました」と具体例を挙げ、最後に「そのため、より専門性を高められる環境として御社を志望しました」と締めくくります。

頭の中にスッと入ってくる説明が、好印象を受けやすいです
このように構成すると、「ただ不満があって辞めた」ではなく、「明確な目標があって次のステップに進みたい」という印象を与えられますよ。
応募企業の特徴を組み込む方法
転職理由に説得力を持たせるコツは、応募企業の特徴を上手に組み込むことです。
例えば、受ける企業が社会活動に対して意欲的だった場合、「御社のSDGs活動に共感し、私のマーケティング経験を社会貢献に繋げたい」と伝えれば好印象です。
事前に企業研究をしっかり行い、その会社ならではの特徴と自分の強みを結びつけるとビジョンが見えやすくなるパターンです。
企業のホームページやSNS、ニュースなどを調べて、その会社の強みや大切にしている価値観を理解しましょう!そして「あなたの会社だからこそ私は転職したい!」という気持ちを伝えられれば、面接官の心に響きますよ。
業界・職種別の効果的な転職理由例文

業界や職種によって、効果的な転職理由は少し異なります。ここでは具体的な例文を紹介します。
IT業界・エンジニア職の転職理由
前職では基幹システムの保守運用を3年間担当し、安定したシステム運用の知識を身につけることができました。その経験は本当に貴重なものですが、より先端技術にも触れてみたいという思いが強くなってきました。
特に御社が力を入れているAIやクラウドサービスの開発に携わることができれば、技術者としての幅を広げられると考えています。御社の○○プロジェクトのニュースを見た時は、ぜひ参加したいと思いました。私の経験と新しい技術への情熱を活かせる場所だと感じています。

具体的な技術名を挙げながら、成長意欲を示すと食いつきがいいです!
営業職・事務職の転職理由
前職では新規開拓営業として働き、年間目標の120%を達成するなど成果を上げることができました。お客様の課題解決のために提案することにやりがいを感じていました。
ただ、もっと幅広い業界知識を身につけて、より深い提案ができるようになりたいと考えるようになり、転職活動に踏み切りました。
御社は様々な業種のクライアントを持ち、ソリューション提案型の営業スタイルを大切にされていると伺い、まさに私が目指している環境だと思いました。私の経験を活かしながら、より専門性の高い提案ができる営業パーソンとして成長したいと考えております。

数字で実績を示しつつ、さらなる成長意欲を表現すると説得力が増します!
異業種転職の理由例文
金融業界で5年間働き、分析力や顧客対応力を身につけてきました。
その経験は大変貴重なものですが、学生時代から興味のあったIT業界にもチャレンジしてみたいという思いが次第に強くなり、転職活動に踏み切りました。
御社のフィンテック事業は、私の金融知識とIT への関心を両立できる理想的な環境だと感じました。
異業種からの転職ではありますが、前職で培った数値分析力や顧客視点は御社でも十分に活かせると考えています。
新しい視点で御社の事業に貢献していきたいと思っています。

異業種転職では、前職のスキルが新しい業界でどう活かせるかを具体的に説明すると好印象です!
面接準備と自己分析のポイント
転職面接を成功させるには、事前の準備が何より大切です。
自分自身をしっかり理解し、応募企業との接点を見つけていきましょう!
説得力のある転職理由を組み立てるステップ
まずは自己分析から始めてみましょう。
- 今の仕事で何が楽しい?
- 何が物足りない?
- これからどんなキャリアを築く?
こんな質問に正直に向き合ってみてください。
私も転職をする際、ノートに「好きな仕事・嫌いな仕事」「大切にしたい価値観」などを書き出しました。意外と自分が何を求めているのかが明確になりました。
次に応募企業のリサーチを徹底的に行います。
企業サイトはもちろん、SNSや社員インタビュー記事なども参考になります。
「この会社ならではの魅力は何だろう?」と考えながら情報を集めていけば、ポジティブな目線で色々な企業の魅力がわかっていきます。
そして最後に、あなたの強みや志向性と応募企業の特徴を結びつけます。
- なぜ転職するのか
- なぜその企業なのか
- どう貢献できるのか
という3つの問いに答える形で転職理由を考えると、説得力のある内容になります。
想定質問と回答例
面接では転職理由についていろんな角度から質問されることがあります。
●なぜ今のタイミングで転職を考えたのですか?
⇒ 前職で担当していた大きなプロジェクトがちょうど先月完了したことがキッカケです。
3年間取り組んできたプロジェクトで、無事に目標を達成できたことで一区切りがついたと感じました。次のステップとして、もっと専門性を高められる環境を探していたところ、御社の求人を見つけ、私のやりたいことと重なると思い、応募させていただきました。
●前職での不満点は何ですか?
⇒ 不満というよりは、さらに成長できる機会を求めていました。
前職では基礎的なスキルを身につけることができ、とても感謝しています。ただ、次のステージではもっと専門的な分野にも挑戦してみたいという思いが強くなってきました。
御社であれば、今までの経験を活かしながら新たなスキルも身につけられると考えています。
おわりに
転職理由は面接の大切な場面です。
自分の言葉で、前向きな姿勢と熱意を素直に伝えることが一番大切です。準備をしっかりして、自信を持って面接に臨んでくださいね。きっと素敵な転職先が見つかりますよ!
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